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▽ 志磨遼平(the dresscodes) × 有村竜太朗 対談インタビュー

有村竜太朗ソロ始動とともに対談企画がスタート!! 第一回目は有村の直電オファーによりPlastic  Treeが2015年に開催した初の主催イベント”虚を捨てよ、街へ出よう“出演以来、交流が続いているドレスコーズの志磨遼平が登場。誕生日から好きな音楽、空気感やおしゃべりするテンポまで似ている2人ならではのエピソードを交えたふわほわ対談をどうぞ!

(取材・文=東條祥恵)

 

————お二人の出会いは?

志磨:イベントに呼んでいただいたんですよね?

有村:Plastic Treeが主催した<虚を捨てよ、町へ出よう>というイベントに出てもらったんです。

 

 

————ドレスコーズを呼ぼうと思ったきっかけは?

有村:毛皮のマリーズの頃から存在は知ってたんですけど。ウチのベース(長谷川正)がものすごいファンで、どうしても呼びたいとうのでダメ元で声をかけさせてもらったら、快く引き受けてくれたんですよ。

 

————志磨さんはプラはご存知でした?

志磨:もちろん! 知ったのは中学3年生ぐらいのときで。僕の中では大先輩ですから、まさか声をかけてもらえるとは思ってなかったので大喜びで出ました。あ! その前に『ロッキンオンジャパン』の編集者の井上貴子さんという方からよく聞いてたんですよ。竜太朗さんのことを。

有村:僕もです(微笑)。だから他人行儀にならずに。

志磨:「お話はかねがね」という感じでしたね。

 

—————実際に会ってみての印象は、お互いどうだったんですか?

志磨:すごく柔らかい方だなと。物腰もそうですけど。威圧的なことろがない素敵な方だなと。

有村:ありがとうございます。僕もまったく同じで、柔らかい人だなと。

 

————お互い抱いた印象が同じだったんですね。

志磨:なんで一緒かというと、誕生日が一緒なんです(微笑)。3月6日生まれで。

有村:それが一番衝撃だったんです。そういうのもあって、ダメ元でも声をかけてみました。

志磨:あの、誕生日占いって本あるじゃないですか。どれぐらい当たるんですかね?

有村:読みました? 

志磨:読みました読みました。

有村:どのタイプだろう。僕が読んだやつは恐ろしいぐらい当たってて。とにかく綺麗なもに弱いとか。人間も絵も映像とかも、とにかく美しいものにとことん弱い。

志磨:そうそうそう(微笑)。あと魚座やから、すぐ水に流すんですって。

有村:あとね、欲望に弱い。僕がいってるんじゃなくて、書いてあるんですよ(微笑)。

志磨:欲望に忠実ってね。とにかくとびきりのロマンチストで全く現実を見ないとか。

有村:俺、占いはあんまり信じないんですけど。血液型とかも。でも、3月6日の占いだけは当てはまってて。あまりにも当たりすぎてるから、事務所で自分のページだけコピーをとりました。

 

————フハハッ(微笑)。

有村:いまだに本棚にあります。たまに自分のことが分からなくなったときにそれを読んでます。と思うと、志磨君に愛着もわくというか(微笑)。同じ職業で。

 

 

————では、会ってみて意外だなと驚いたところはありましたか?

有村:意外だったのは「(背が)大きいな」ってことですかね(笑)。ステージはアグレッシブな人なんだというのは知ってたんで、実際に見ても意外ではなかったんですけど。あ! 話しやすいというのは驚きました。すごい繊細そうだから、人の目を見て話したりしないんだろうなと思ってたんで。

志磨:あー、そんな風に思われてたんですね(微笑)。

有村:そうしたら全然普通に話しやすい人だなと思って。早速そのイベントやった日、朝まで一緒に飲んだんですよ。

志磨:うんうん。

有村:でも、それだけでは飽き足らず「もう1回行きましょう」ってなって、また飲みに行きましたね。

志磨:ねっ!

有村:そのときは僕と志磨君と志磨君に紹介してもらった(有島)コレスケ君もいて。

志磨:ドレスコーズでベースを弾いてくれたりしてる子で。その子がすごいプラのファンだったんですよ。でもイベントに出たとき、彼は自分のバンドのライブがあったので、そのとき僕はTHE NOVEMBERSというバンドが演奏してくれるドレスコーズとしてあのイベントに出たんですね。そのときに有島くんがすごい悔しがってたんで「今度竜太朗さんと飲むけど、来る?」って声をかけたんです。そうしたら「行きます」ってなったので「じゃあ23日ね」ってことにして竜太朗さんと「23日にどこそこで」と決めたんですよ。それで、当日行って待ってたんですけど、2人とも来ないんですよ。僕も時間にルーズなので“全然待つよ”と思ってたんですけど。15分ぐらい待って、一応ラインしたんです。“店、もう入ってます”って。そうしたらコレスケ君が「えー! 明日じゃなかったんですか?」っていうから「いや今日でしょう」っていって。「1時間ぐらいかかりますけどこれから行きます」ってなって。「なにいってるの、今日でしょう」と思ってよく見たら、その日は22日で!

 

————えぇーっ(苦笑)。

志磨:1日間違えてることに気づき(笑)、これは竜太朗さんに失礼なことをしたと思って“すいません、さっきのライン無視して下さい。1日間違えてました”って送ろうとしたら“ガラガラガラ〜”って竜太朗さんが入り口から入ってきたから(笑)。

有村:ふふぁ(笑顔)。

志磨:「やっぱ今日ですよね?」っていって、書いてるものを見せてもらったら。

有村:お互い、ちゃんと23日って書いてて。

 

————えぇーっ!!

有村:でも感覚の方では22日だったんだよね?

志磨:そうなんですよ。

有村:それで、初っ端から2〜3時間はその話でいけましたね。“ハハハー”って。

志磨:“ふふふー”って(微笑)。

有村:“傑作だな”って。感覚の方で通じ合っちゃったところが不思議で。

志磨:なので、待ち合わせできちゃったんです。でに、ちゃんと憶えてたコレスケ君に申し訳なくて。

有村:コレスケ君は慌てて来てくれて。

志磨:「すいませんでした」ってね。全然悪くないのに(笑)。

有村:「君は合ってたんだよ」って。

志磨:「正解は貴方ですっ!」って(笑)。

有村:それで、その日も深い時間まで飲んで。こういう場だからというじゃなしに、一緒に飲んだり喋ってて本当に苦じゃない人なんですよね。

 

————お二人ともテンポ感が似てますもんね。

有村:だから、そのときは下北で飲んだんですけど、帰れなかったですからね。きっかけが来ないから会話が終われなくて。

志磨:あれも普通の人なら2時間ぐらいで終わって、終電間に合ってたかも。ササササーっ、じゃあって。

有村:間に合ってたかもね。

志磨:テンポが会う人、僕はなかなかいなくて。竜太朗さんとはずっとおしゃべりが続く。

 

————イベントを発端にそんな交流があったんですね。

有村:そうですね。でも、きっかけとなったのはイベントで。あのTHE NOVEMVERSは僕もすごいびっくりした。サプライズだったから。

志磨:そうですよね(微笑)。いつもライブの当日まで特にメンバーを発表したりはしないんですよ。お客さんがライブに来て「うわっ! 今日のドレスコーズのメンバー、THE NOVEMBERSやん!」って分かるという。THE NOVEMBERSの小林君は僕が知り合う前から竜太朗さんとはお知り合いだったから「当日までプラのみなさんには内緒にしてびっくりさせましょうよ」と小林君にいってたんですね。それで、当日のリハが始まったらいきなり「おはようございまーす」ってTHE NOVEMBERSが現れるという(微笑)。

有村:なんかね、前々日ぐらいに僕が小林君に「志磨君も出るし、観においでよ」って声をかけたんですけど。いつも反応がいい小林君が、そのときはあまりよくなくて。

志磨:ぐふふふ(微笑)。

有村:釈然としない態度だったんで「あれ?」と思ってたら、当日そういうことだったので。そういうドッキリも含めて、この人は面白いことをする人だなと思ったんですよね。それで、その日の打ち上げで話してみたら真面目な音楽の話もいろいろ重なるところもあったし。僕よりも音楽の知識は詳しいし。あと、存在としても変わってるので。

 

————どんなところが?

有村:僕は1つのバンドをやってきたんですけど、志磨君はいくつかバンドをやって、今はドレスコーズをやってる。そのバンドをやってきた経緯とかは、僕の周りにはあまり見たことがないタイプだからそれが自分には新しくて。「変わったことしてるな」って惹かれたところではありましたね。

志磨:バンドのやり口はかなり変わってて、これは発明だと思ってます(微笑)。これまでバンドでは自分のやりたい形というのが強かったから、一人になったらとことん自分の好きなことやるんやろうなーと思ってたんですけど、そうなった途端にいろんな人とやるのが楽しくなったという話を竜太郎さんと飲みにいったときにしたんですけど。僕はいま、中学生のときみたいに“中学生永久期間装置”が作動してて、毎回いろんな人とやるたびにワクワクってなってるんですよ。

有村:その話を聞いたとき「それは楽しいだろうな」っていったのをいま思い出しました(微笑)。実際にイベントで僕はそれを目の当たりにしましたからね。あのパンチ、インパクトはすごすぎて。あ! その前に<JAPAN JAM 2012>で僕もTHE NOVEMBERSと共演してて。彼らが僕の曲を演奏してくれたとき、自分の曲がこんなになるんだと思って。そこにはdipのヤマジ(カズヒデ)さんもいて。ヤマジさんに「もっと演ってたかったなー」っていわれて僕はそこで一気に思春期が戻ってきたような感じで“高校生永久期間装置”にスイッチが入った(笑)。そこから繋がってたんでしょうね。それで、あのイベントがあって。志磨君と話したら、話し足りなくて飲みにまでいっちゃって。繋がってますね。全部が。それで今回電話までして。自分が実際にソロをやってみたら、志磨君がいってた通りで本当にそうだった。

志磨:そんなつながりの1個になれてたなんてね。

有村:ありがとうございます。

志磨:後輩冥利につきます。

 

————これだけ似ているお二人なので、ぜひソロでの共演も観てみたい気もしますけど。

有村:いつかしてみたいと本気で思ってます。

志磨:やるならフォークデュオですかね。

有村:まじっすか! 

志磨:あみん、やりましょう(一同笑)。

有村:「待つわ」やりましょうか。いい掛け合いですもんね。あれは。

志磨:いいと思います。

有村:本当にしたいなー。いつかやりましょう、フォークデュオ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■ the dresscodesオフィシャルサイト       dresscodes.jp/

■志磨遼平(the dresscodes) × 有村竜太朗 対談ロングインタビュー  https://spice.eplus.jp/articles/88248

 

(撮影=鈴木 恵)